日本産業看護学会第9回大会

会長挨拶

松本 泉美 日本産業看護学会 第9回学術集会
大会長 松本 泉美
(畿央大学 健康科学部看護医療学科 教授)

皆様 ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

このたび、第9回日本産業看護学会学術集会を 2020年11月28日(土)、29日(日)の 2日間、奈良春日野国際フォーラムI・RA・KAにおいて開催することとなりました。

「多様な健康課題を持つ人の「働く」を支援する産業看護-明日へとつなぐ看護実践と連携-」をテーマとしています。

産業看護活動は、組織を構成している個人の健康課題を作業環境や作業状況との関連からのアセスメントにより集団としての健康課題を明確化し、早期対応としての予防と健康増進に焦点をおき、健康相談や健康教育、保健指導などの展開方法を用いて個人と組織への積極的なアプローチを行いながら、看護実践を行う役割を持っています。

多様化する個人の働き続けることの課題として、がんや難病、メンタルヘルスなど疾病や障がいを有する人だけでなく、女性の妊娠・出産と子育てと労働、その女性を支える配偶者としての男性の働き方、高齢労働者、そして家族を介護する人の「働きたい」というニーズを可能とすることは、産業看護職が看護実践のなかで事業場内組織と事業場外支援機関との連携を構築することで推進されうるものであると考えます。

そこで、本学術集会では、当事者である働く人のニーズを理解し、他職種および関連機関の支援活動を理解した上で、事業場内の支え合いの意識改革の創生と他機関との連携と協働を構築する看護実践について考える機会としたいと思います。

会場は、東大寺近くの奈良公園内に位置しており、晩秋の奈良を満喫していただけるものと思います。東大寺の大仏の左手は、「人々の願いを叶えよう」という意味を持っています。この思いを学会ポスターにも表現しました。歴史を感じる古都奈良の地で、さらに明日へとつなぐ産業看護について、熱く語り会いましょう。

皆様のご参加をこころよりお待ちしています。